広告主に迎合しまくる求人広告からそろそろ脱却しよう

Blog事業に関して

こんにちは。

これまで気まぐれに書いていたブログは、こちらに移行して引き続き気まぐれに書こうと思います。

最近、新規事業に取り組む傍ら、企業の採用担当の人と会って「どうPRするか」みたいなことを話してます。

我々はクライアントの採用に関する情報を作ることが多いんですが、これって意外と難しいんですよね。
クライアントのことはもちろん、その業界やビジネスモデルについての理解を求められるし、「何を発信した方がいいのか(ユーザ目線)」、「何が言いたいのか(クライアント目線)」、「何を言わせたいのか(メディア目線)」を兼ね合わせる必要がある。

もちろんユーザファーストだよね!という一般的なWebメディアの概念は理解した上でも、求人情報の場合は発信したい側が費用を払っている訳で、どうしても内容がクライアントサイドに迎合しがちな訳です。それはつまり記事広告の集合体であって、メディアとしてはもちろんのこと、コンテンツビジネスにはなりづらい。

ユーザはあくまで求人サイトは、求人サイトとして見ている。素敵な写真やキャッチコピーで何となく良さそうかな、を演出することはできても、広告と分かって見ている。今のインターネッツは共感だったりシェアの時代だとするなら、時代に合わなくなっていくんですよね。

おそらく今後は、求人の情報発信って2パターンに分かれていく。

①今まで通り掲載費、リスティングやDMなど広告費を使って量を取りに行くやり方
②自社の採用ブランドの構築のために、自社PRに力を入れていくやり方

②はあくまでPRなので、短期的な採用ではなく長期的に継続的に行っていく必要があります。
企業のTOPや人事担当者自身がメディアとなり、求職者はもちろん社会全体に会社のことや、人のこと、事業のことを発信していく。その情報は積み重なれば、いずれは採用に寄与する資産になる。

と、まあここまでは4年前くらいから頻繁に言われるようになっていますが、なかなか②を実現できる会社が少ない。

Web系ベンチャーの中では、いくつかそうした試みが成功してますよね。もちろん会社のリテラシーが高いからできる、ターゲットもアンテナが高い人だろうから有効というのもあるかと思います。こういう領域の話では、やはりイノベーターはスタートアップ、アーリーアダプターがWeb系ベンチャーや広告関連企業、ということになるのでしょう。
しかし、いわゆる採用人数が大量で、一般的に知られている大手ではまだまだこうした試みは少ない。

それにはいくつか理由があると思います。
・影響力のある大手企業が採用PRに本腰を入れていない
・人事担当者はジョブローテーションですぐ変わってしまい、現場が継続して長期施策を講じ続けるのが難しい

なので、今僕たちはあえて大手に②の提案をしまくることにより、採用PRというものを事業として構築し、まずは新卒市場の情報の在り方を変えていきたいと思っているんです。受け入れられないことも昔は多かったですが、徐々に確実に流れが変わってます。現場にいると、市場が変わる台風が来る前の静けさみたいな、不思議な空気を感じるんです。

求人広告というのは、いずれ今のハローワーク的な位置づけになる気がします。
情報がパーソナライズされていってるというのに、今の就職活動みたいな不気味な文化はいつまでも続くとは思えない。
その情報を自分で精査して行くことを正と言うのなら、マスにウケることと効率のみを考えた情報の価値は下がっていく。
これからの社会を担う学生たちのファーストステップである新卒採用市場は、市場規模は例え小さくても、熱量が多く意義のある領域です。

ここでイノベーションを起こすようなことをやりたい、そう思いここに軸足を置いてます。
一回しか人生ないから、やっぱこういうことに挑戦していたいですね。

今後はこういうビジョンや考え方の話もブログで残していければ思います。

*REVOLVER dino network 投稿 | 編集